長渕剛が原案、主演、音楽監督、主題歌を担当したヤクザ映画。脚本監督はテレビドラマ「とんぼ」でも長渕とコンビを組んだ黒土三男。
かつて阿南連合にいた神崎勇治も、今は兄貴分だった阿南にも目の敵にされる始末。彼には蓮という名の一人息子がいたが、服役中に生まれたため顔も知らない。また妻の早苗とはすでに離婚しており、子供とは会うことができなかった。勇治の妹きよは、兄のために蓮と会わせる。勇治は蓮とドライブをして、息子と初めて楽しい時間を過ごした。ある日、きよと恋人の翔が阿南連合に連れ去られ、翔は組員たちによって殺害されてしまう。また目の前で恋人を殺されたきよは、ショックのあまり記憶を失ってしまった。
時は1975年。神戸市に住む大嶺芙由子は小学6年生の少女で、周囲からは「ふうちゃん」と呼ばれている。父は半年前から突然精神状態が不安定になり、心身症と診断されていた。芙由子の母は、「てだのふぁおきなわ亭」という大衆料理店を営み、店には沖縄出身の人々が常連として集う。その一人が、やはり沖縄出身で母に捨てられたキヨシ少年を店に連れてくる。だが、キヨシはそんな善意を無にするように、相手の金を盗んで姿を消してしまう。芙由子が沖縄の風習にある風車を常連たちに配ったとき、沖縄戦の集団自決で片手を失ったロクさんは外で風車を握ってすすり泣いた。芙由子は父が「ふうちゃんが殺されるやろが」と発作の時につぶやいたことを思い出す。父の主治医から「沖縄ではいろいろなことがあったらしいから、それが原因ではないか」と聞いた芙由子は、沖縄について調べ始める。だが、父は周囲の気遣い...
朝日名隆は優秀な腕を持つジェット機のパイロットだったが、飛行中に負傷した福田機長を助けようと、管制塔の指示を無視して強行着陸したため、ライセンスを剥奪されてしまった。隆の腕を惜しんだ航空検察官宗方は、福田の協力で隆のライセンスを取り戻して貰い、隆を航空検察官の一人にした。航空検察官とは航空網を利用する犯罪組織を摘発するのが任務である。隆は間もなくひとつの事件にぶつかった。香港に働きに行っていた踊り子が帰国直後に殺されたのである。その頃、香港に働きに行っている踊り子が次々に行方不明になっていることが明らかになって、宗方らはひそかに捜査していたのだが、空港で殺されたのは、行方不明になっていた踊り子の一人だったのである。早速、香港のインターポール支局に飛んだ検察官貝塚の調査で、踊り子を香港に紹介しているエンゼルプロが彼女らを南ベトナムに売春婦として売りと...