8億年の眠りから醒めた妖精、ネムリン。お供のビビアン、モンローとともに大岩家にお世話になることになる。友達の大岩マコ、ヘンなお兄さん大岩玉三郎、玉三郎のヘンなトモダチ、ネモト、寝不足怪人イビキなどと毎回起こす奇妙な大騒動!
東映不思議コメディーシリーズ第4弾。前作までの着ぐるみではなく、小さなマペットを使用して製作された。主人公のマペットに触発されたのか、無生物を生物のように扱うという浦沢義雄の脚本の特質が一つの頂点を極めた感のある作品である。「肉マン、アイス大戦争」「家出したバス停」など、浦沢脚本について語る時にはさけて通れないエピソードが集中している。
また、玉三郎が“堀越学園”に入り、スターになるのが夢というのをシリーズを通して展開していたのが印象深い(ほりーこーしへ入ろぉぉぉーという独特の歌も何度となく歌っていた)。大岩マコを演じた内田さゆり...
ロボットと動物が暮らす知蘭ランド。しかし、ロボットと動物たちの間ではけんかがたえなかった。そこで“ぼっくん”はロボットと動物を仲良くさせる“サムシング”を探すことに……。
東映コメディーシリーズとしては原点回帰ともいえるロボットを主役にすえた作品。美少女だが意地悪という浦沢義雄作品に時々見られるモチーフが、本作品でヒロインマドカを演じた田山真美子の魅力とあいまって独特の世界をつくりだしていた。ぼっくんが探す“サムシング”は言葉どおり“何か”だと視聴者は解釈していたのだが、実は“サムシング”(声及川ヒロオ)という名前の生物だったというところが人々に感銘を与えた。主題歌を歌っていたのはアイドル伊藤かずえで、本編にもゲスト出演した回がある。また、「夢が無くては真っ暗闇の、この世で泣く人、笑う人、泣くな、嘆くな、くじけるな。もうすぐあいつがやってくる。こ...
私立の名門青雲学園は、神竜剛次ひきいる悪一派に牛耳られている。校長の白井は、恐怖と化した学園を正常に戻すため、関東少年刑務所から、“父親殺し”の罪状を持つ流全次郎を特待生として迎え入れた。流のバックには、五人の刑務所仲間“五家宝連”が、神竜の配下にはつわ者たちを揃えた“四天王”と呼ばれるグループがあった。流が学園に迎え入れられた時から両者の対立は火花を散らした。神竜の婚約者山際涼子は二人の対立を止めさせようと積極的に働きかけるが、それもむなしく、全校生徒の見守るなかで、二人の死闘は展開されていった。神竜の日本刀に傷ついた流は、その傷をいやすために刑務所へ戻った。学園は神竜の意のままになり、再び恐怖が訪れた。神竜組の乱暴な仕打ちに耐えきれなくなった涼子と、生徒会長阿部ら少数の抵抗派は神竜に反発した。都内の学園を神竜組の統治下におき、やがてはその手中に収...
東映不思議コメディー路線の一作で、『ロボットはっちゃん』の好成績を受けた第二弾。カリントニュータウンという架空の街を舞台に浦沢ワールドが展開する。矢島特撮監督による巨大メカのシーンは見応えあり。
ラオールウォルシュ監督の傑作「白熱」を下敷きにした本格的ギャング映画。かつての日本の母三益愛子が、菅原文太の母に扮してマシンガン片手に怪演。また、往年の大スター中野英治がギャングのボス役で出演している。
暴力教室は、1976年に公開された日本映画。後に「遊戯シリーズ」などで日本を代表するアクションスターとなる松田優作の原点ともいうべき、記念碑的作品。配給は東映。
主演の松田優作は、この3年前にテレビドラマ『太陽にほえろ!』で鮮烈なデビューを飾っていたが、前の年にドラマ『俺たちの勲章』の九州ロケ先の撮影現場で、予備校生への暴力事件を起こして逮捕され、謹慎処分を受けていた。この作品はその謹慎中の松田と、バイクチームでありロックバンドでもある「本物の不良」クールスとが「はみだし教師役と不良生徒役」という設定で対決するというふれこみで話題を呼んだ。同チームのリーダーをつとめていた舘ひろしの映画デビュー作品でもあるが、サブリーダーの岩城滉一は出演していない。