十三代将軍家定は、体が弱く、世継に恵まれなかったために、大奥では家定の子種を一刻も早く頂こうとお仕込処という愛戯の訓練所を設けた。ある日、おことが夜伽になることになった。だが、その瞬間、二年前彼女が、旗本大村内膳正たちに犯されたことを思い出し、家定の欲求を必死に否んだ。そんなおことに、家定は他の女たちには無い純情さに、心魅かれるのだった。ある日、大村はおことが大奥にいることを知り、自分の旧悪が知られることを恐れ、秘かにおこと暗殺を企らんだ。しかし、計画は見事に失敗し、逆に大村と組んで権力を握ろうとしていた女按摩おりんたちの悪事が露呈してしまい自滅してしまった。それから数日後、家定とおことは互いの愛を確認しあい、真の喜びの中で睦み合うのだった。
ルポライター戸田の真子に対する取材は二週間を過ぎようとしていた。初めはこの小生意気な二十歳の少女に全く興味を示さなかった戸田だが、次第に、自信に満ちた真子の生き方に興味を覚えていった。それは、戸田の安保闘争にすごしたあの若々しい青春時代の自分自身を見るようだった。かつて、その学生運動の中で阿梨子と恋をして、闘った。だが気が付いた時には、運動の失敗と、事故のための阿梨子の失明という敗北感だけが残っていた。戸田と阿梨子にとっての現在は素晴らしい青春を持ったという過去の思い出に侵るだけだった。一方、真子は、恋人の片桐や家族など彼女を取りまく全てのものが虚しく感じられた時、戸田の中へ身を委ねた。戸田にとってこの愛は十年前の敗北を癒すかのように燃えた。だが、真子は阿梨子を見た時、過去に生きる女への親しみを感じた。それは真子と戸田の別れをも意味していた。一方、片...
宇能鴻一郎氏の同名ポルノ小説の映画化で、退屈しのぎに下宿屋を始める若妻と下宿生たちのSEXをコミカルに描くエロティックドラマ。R18+指定作品。あたしは、おんなざかり。夫の出張が多くて、毎日が退屈で欲求不満気味。そんな彼女が思いついたのは、二階を貸して下宿屋を始めること。最初の下宿人は、浪人中の学生。この学生、彼女のミニスカートの奥をみつめ、ノボセッ放し。そんな学生をもて遊ぶ彼女は、突然の夫の帰宅におどろき、学生を外へ逃がす。夫は若い妻を見てすぐに興奮し、すかさず彼女にせまってきた。外へ出された学生、おもしろくないと玄関のチャイムを鳴らし、この主人を呼び出し、そのすきに庭から入りこみ若妻を抱くといった具合。結局最後には、学生さんつかれて田舎へ帰ってしまった。