河田病院の優秀な青年外科医菅英一は、恋人の看護婦丹羽不二子が邪魔になり出した。院長令嬢令子との縁談が具体的になってきたからだ。ある日、不二子から妊娠を知らされた菅が「おろせ」というと、不二子は、院長に二人の仲を話すといって、やにわに階段を駈け上った。菅がそれを力づくで止めようとしたはずみに不二子は階段から転落、それがもとで流産したあげく、足が不自由になってしまう。不二子の哀願と恨みのこもった眼差し。菅の心に殺意が湧いた。彼女を鎮静剤で眠らせ、夜半、病室から担ぎ出してプールに沈める。覚醒してもがく不二子を無理矢理押し沈める菅。断末魔の不二子の恐ろしい形相。菅の巧妙な擬装で鑑識の結果は自殺と決まり、菅は新妻を伴ってヨーロッパへ旅立つ。幸福な月日も束の間、奇怪な出来ごとが次々と菅を襲いはじめた。不二子が使っていた松葉杖を置いて行った謎の押売り女。まぎれもな...
青年弁護士次郎が、取乱した女性の声で、事件の依頼を受けたのは、真夜中のことであった。次郎がかけつけた時東野文江というその女は、異常妊娠の病名で死体となっていた。だが、次郎は、そこから事件の嗅いをかいだ。翌朝文江の倒れていた地点から、遠くない永楽ホテルの一室で、死体のない事件に遭遇した。ベッドには致死量とみられる血が流れていた。この事件と文江の死に深い繋がりがあると睨んだ次郎は、文江のバッグの中にあったパーティ券を頼りに、ハイソサエティーの集りである、箱根の山雨楼へ行った。そこで常連のマダム婦貴子から、文江が庵谷樹一という役人とつきあっていたことを聞き出し、夜の再会を約して別れた。その夜、次郎は、このパーティの主催者である山雨楼社長宝城竜子の妖しい美しさに油断のならないものを感じた。深更、婦貴子は次郎を迎える前に何者かの手で殺害された。事件は複雑さを呈...
経営不振に陥ったアジア化工は経営陣の総入換えを行った。桧山賢二は前経営陣と同じ学閥であったため、当然辞職させられた。恋人の瑛子は美容院に勤めているが、そんな桧山の面倒をよくみていた。桧山のアパートにある日会社に出入りしていた印刷屋宮川新平がたずねて来た。宮川は自作の贋札一千万円を百万円で買ってくれと相談に来たのだ。紙幣にナンバーが印刷されていないが、驚く程精巧に作られていた。浪人でクサっていた桧山はこの誘惑にのってしまった。資金は瑛子の貯金から、事業を起すといってかりた。桧山は同窓の石渡謙吉が不遇と知って仲間に引き入れた。そのため石渡の内妻千鶴子も仲間に入った。ところが、石渡の隣室に住む千鶴子の情夫山口も、これを知ったためやむなく仲間に入れることになった。四人は、石渡の下宿で徹夜作業で番号の印刷にかかった。そして出来上った贋札は、毎日のように競輪場で...
喧嘩はもとより、女にももて過ぎてこまるという男、鴨井大介も、刑務所暮しは窮屈だった。それでも、ボスズラをしている同房の小森安五郎を相手に派手な立回りをし、うっ憤を晴らした。同房の小吉は、そんな大介の気っぷにすっかり惚れ込んでしまった。やがて大介も出所した。先に出所した小吉のことを思いだした大介はまず小吉の家を訪ねた。ちょうど大介が訪ねた時、小吉は女房町子を暴力団にとられ、取材中の新聞記者佐々木にしつこく質問されていた。大介は持ち前の義侠心から早速町子を連れていった暴力団のいるクラブに乗りこんだ。クラブの経営者は、土建屋“天地組”のボス小森安五郎だった。そして、手下の蒲生やトビ辰がその世話役をしていた。刑務所で大介の腕を知る小森は、あっさり町子を返してくれた。それからというもの、大介は小吉の世話で、白タクを始めた。そして、そのつれづれによったキャバレー...
終戦間際の1945年(昭和20年)夏、樺太の西海岸に位置する真岡町でも日ソ中立条約を一方的に破棄して参戦したソ連軍の侵攻に脅かされようとしていた(樺太の戦い)。ソ連軍侵攻からの避難民は群をなして真岡町に向った。
8月15日には玉音放送によって終戦が告げられ、樺太全土に婦女子の強制疎開命令が出された。そのため引揚者も順次出たが、8月20日のソ連軍の上陸掃討作戦開始まで間に合わなかった。志願して職場に留まり、そのために追い詰められた女性交換手達は、通信で寄せられるあちこちで次々と殺害される市民の状況から、自らも青酸カリによる自決を選ぶしかなかった。
9人の乙女の像にも刻まれた「みなさん、これが最後です。さようなら、さようなら」が通信最後の言葉であった。
最強を誇るラエ基地海軍航空隊に若い夏堀中尉と峯岸二飛曹が着任して来た。隊長の梶大尉とその列機の徳永兵曹は、海空にその人ありと知られた零戦乗りだ。此の二人に夏堀と峯岸は実戦の厳しさを骨のズイまで叩きこまれ、逞ましく勇ましい露戦パイロットとして成長していった。激しい出撃が毎日続いた。戦局の切迫は、零戦を戦闘爆撃機として使用せよという命令が下った。戦闘機が爆弾を載んだらどうなるか。結果は余りにもひどかった。梶大尉徳永兵曹というベテランを失ってしまった。そんな中で夏堀は大尉に昇進、セブ島基地の隊長として比島に着任した。そこで海兵同期の小関大尉と逢った。二人は再会を喜んだが、その小関大尉も翌日の出撃で戦死してしまった。セブでも毎日戦闘が続いた。飛行機と飛行機の消耗戦である。墜しても墜しても米軍の反撃があった。そのうち、零戦に勝る新鋭機グラマンが南方の空に出現...
江户城隅田川东侧的深川街被称为“江户御府外地”,是一个南北町奉行所都管不到的地方。万治二年(1659年)建造两国桥,新大桥和永代桥,开挖堀川,来自各国的移民聚集起来并迅速发展成为江户的繁华地带。町奉行管辖外的恶棍大量涌入,并成为各种犯罪的巢窟,使它看起来像是“江户番外地”。有一个深川奉行所代替町奉行所管理,但是同心的人很少,他们无法消灭所有恶人。
老中稻叶越中守从陆奥国召回速水右近,速水右近被赐予“葵の御纹”将军家拜领刀,就任深川奉行。将军直接赋予他权力和使命,大刀阔斧的治理犯罪。
每集开头,深川发生抢劫,杀人事件,速水右近指挥调查,不久发现所有邪恶的根源就是在幕府担任要职的官员或是与将军家关系密切的人。深川奉行的权限无法对付这些人。顶住幕府的政治压力,奉行所的秘密调查取得进展,但还是会出现新的受害者。
在本系列的结尾,速水右近自身和深川奉行所也遭到...