長野県警のベテラン刑事伊原泰三(小林稔侍)は、三年ぶりに居所が判明した行方不明中の一人息子優(山本隆司)のもとを訪れようと、休暇をとって一人上京する。実は、優と音信不通になったのは、進路のことで泰三と優が大喧嘩をしたのが原因だった。優は将来、映画制作の道に進むことを希望していた。だが泰三がそれを認めなかったために、優は反発して大学を中退。行方をくらませてしまったのだ。優の勝手な行動を許せずにいた泰三であったが、妻の千鶴(松原智恵子)に諌められ、今回、東京へと向かうことを決意したのだった。優の住所を記したメモを片手に大きなマンションを訪れる泰三。だが、優が住んでいると思われた部屋には、今井晴子と名乗る女性(伊藤かずえ)と幼い女の子が暮らしており、優は再び姿を消していた。仕方なく泰三は管理人の笠原保(大浦龍宇一)に息子のことを尋ねてみる。すると晴子が...
深大寺高校に通う岩沢訓子(長瀬静香)が橋の上から転落し死体となって発見された。訓子は妊娠しており、遺書が残されていたことからそれを苦にした飛び降り自殺とみられた。事件を担当した府中南署の戸川秋雄(江守徹)は妻(新藤恵美)と離婚し、ひとり息子の春一(大沢健)と二人暮らし。春一は同級生の酒井麻子(浜田万葉)から妊娠させた男が訓子を殺したのかもしれないと言われ、二人は真相を探るため探偵をはじめる!
十津川警部(渡瀬恒彦)は亀井刑事(伊東四朗)の勧めもあり、仕事の疲れを癒すため京都へ。行きつけの旅館についた十津川警部は、悲しみを秘めたある一人の女性(濱田万葉)を見かける。女将の芳子(松原智恵子)の話では、東京からの客で失恋旅行なのではないかというが、十津川は気になって仕方がなかった。翌日、嵯峨野を訪れた彼は、ある念仏寺で幼い子供の石仏を思いつめたように見つめているその女性を見かける。そして彼女が寺のノートに書き残した文章をみると「私は彼を殺します。ゆみ」と書かれていた。十津川はすぐ追いかけるが、見失ってしまう。旅館に戻り、芳子からその女性の名を聞くが、彼女はゆみではなく、「高木亜木子」という名で宿泊していた。十津川警部は亀井刑事に連絡を取り、彼女を調べるよう依頼。その結果、高木亜木子(田中美奈子)という女性は存在したが、東京で働く弁護士であり、今...