『新春仕事人スペシャル 必殺忠臣蔵』(しんしゅんしごとにんスペシャル ひっさつちゅうしんぐら)は、1987年1月2日の金曜日20:02 - 22:43に、朝日放送と松竹(京都映画撮影所、現松竹撮影所)が共同製作テレビ朝日系列で放送された時代劇。主演は藤田まこと。 必殺シリーズの長時間スペシャル第8弾である。
概要
1986年11月より放映の『必殺仕事人V旋風編』の新春特別番組として製作された。仕事人たちが赤穂事件の裏で活躍したという設定で、元来の必殺シリーズと忠臣蔵では時代背景が違う。物語冒頭に藤田まことが登場し、この違いについて触れ「どの時代にも、主水的人物がいたと解釈してほしい」との説明を行った。赤穂浪士の一人寺坂吉右衛門が過去に仕事人の元締 上方の虎の配下の仕事人であった事実が明かされ、義士を脱盟した者たちの逸話に仕事人を絡めるなど、虚実...
門馬直彦は、バー「竜子」の美人ママ竜子に養われている身だが、あまり成績のよくないヒモである。今日も、競馬場で三年ぶりに逢った女アコと彼女のアパートに直行。軽い浮気となった。アコのパトロンは風采のあがらぬ社会厚生事務所係長の衣笠である。門馬とアコが抱き合っている所へ、その衣笠が現われてしまった。しかし衣笠は何故かすなおに門馬を帰す。「竜子」へ帰った門馬のところへ衣笠の訪問。警戒する門馬に差し出されたのは、アコのベッドに忘れたライターである。やがて衣笠から電話がかかり、現金輸送車襲撃の話が持ちこまれた。その計画は驚ろくべきチミツな計算と、周到な用意の上になりたった完全犯罪で、門馬もただ舌を巻くばかりだった。翌日から門馬の弟二人と門馬のムショ時代の友達であるペンキ屋の谷垣、葬儀屋の加古川が加わり、六人の仲間は、会社を休み、商売を休業して、万全の準備と検討を...
大学の先輩である“週刊トップ”の佐々編集長の世話で徳宮は宇津見製薬に、神保は浮田酒造に採用された。宇津見社長と浮田社長は同じビルに事務所をかまえ「酒はのむべし、のんだあとは“ヨイサメール”」のキャッチフレーズのもとに事業提携をしている仲であった。就職を祝って、下戸の徳宮と神保はしるこやで祝杯ならぬ祝椀をあげた。そこで知りあったシャンソン歌手の咲子に二人はすっかりイカレてしまったが、彼女が浮田社長の令嬢であるとは知るよしもなかった。発明狂の宇津見社長夫人、紅子のアイデア熱はとどまるところを知らず、今度は酒が嫌いになる薬“ワインキラー”の製造にのり出した。提灯もちの佐々は夫人に人体実験をすすめ、烈火のごとく怒った浮田社長をさかんにあおってワインキラーのきかない酒を売り出すようにすすめて多額の広告料をせしめた。両社の仲は日に日に悪化し徳宮と神保を嘆かせた...