新潟方面へ向っていた桃次郎とジョナサンは、幽霊峠と呼ばれる不気味な峠で、「佐渡で…」と謎めいた言葉を残して消えた美女に出会う。桃次郎は彼女に一目惚れ。一方、相棒の金造も道中で拾ったエキゾチックな美女渡り鳥のマヤに熱をあげている。途中、ドライブインで“ジョーズ軍団”と名乗る新村譲次の率いる荒くれトラック野郎たちに出くわすのだが、桃次郎は上の空。頭の中は、佐渡で会うべく美女のことでいっぱいなのだ。一路、佐渡へと急ぐ一番星とジョナサン。ナ、ナント!そこでみたのはあの謎の美女水名子先生こと乙羽水名子であった。水名子は捨て子で、作右エ門という砂金堀りの爺さんに拾われ、今は分教場で教師をしているのだ。インスタント教師を買って出るという涙ぐましい努力も空しく、水名子が結婚するという噂を聞いた桃次郎は、涙ながらに佐渡をあとにし、ジョーズ軍団に闘いを挑むのだった。...
1976 票房第7.
1976 Won Blue Ribbon Award Best Actor
Bunta Sugawara
Also for Torakku yar: Goiken muy (1975) and Kenkei tai soshiki boryoku (1975).
九州筑豊の炭坑夫武田勇は、落盤事故で死んだ父の遺言で母を残して上京することになった。途中汽車の中で勇は、まだ幼い妹と別れ東京の工場に転任する女工ゆきを知り、お互に将来の夢を語り、励まし合った。ゆきは、東京でバレーボールの選手として特訓を受けることになっていた。勇は、都内を職を求めて転々とするが、中学出の彼を雇う所は仲々なかったが、偶然に暴力団唐沢組の仕事を引き受けることになった。唐沢組は、工場拡張予定地になっている漁師街の立ち退きと、漁業補償の問題を請負い、それに伴う利権を得ようとしていた。母に送金するために、唐沢組のお先棒をかついだ勇は仕事の内容を知り、また自分が張った鉄線のために住人の一人クズ安が死ぬに及んで、唐沢組に金を帰して拡張予定地に住む往民の一人となって働くことになった。そんな勇の正義感を見込んで目をかけてくれたのは、テキヤの親分浅川源造...
下関~渋滞を巧みな公開放送で切り抜ける2台のトラック、星桃次郎の運転する11t車「一番星」と松下金造の4トン車「やもめのジョナサン」
二人の拠点川崎に戻り、桃次郎はトルコ、ジョナサンは家族の待つ自宅へ。事の済んだ二人は一路東北へ向かう。盛岡のドライブイン「くるまや」でウェイトレスの洋子に出会い、桃次郎は一目惚れ。女運転手「モナリザお京」は、逆に桃次郎に想いをよせる。お調子者の千吉と出会い、桃次郎が仲間に入れると言ったのが基で、桃次郎と金造は仲たがいをしてしまう。そんな時、九州のトラック野郎「関門のドラゴン」が、桃次郎にワッパ勝負を挑んでくる。2台の11t車が公道で激しいデッドヒートを繰り広げるが、桃次郎は同乗した千吉に水を刺され負けてしまう。その後、千吉は自ら発した一言が原因で桃次郎に捨てられるが、たまたま通りかかったお京に拾われる。ドラゴンと洋子...
中野ユキが廉太郎に出会ったのは彼が東京音楽学校へ入学した明治二八年の夏だった。廉太郎は先輩鈴木毅一と友情を深めつつピアニストとしての道を邁進するが、生来の身体の弱さに無理がたたり療養のため故郷の大分県竹田へ呼び戻される。彼の世話をする女中の芙美は廉太郎に思いを寄せるが、音楽への夢を語る彼との隔たりは大きく、その気持は伝えられなかった。復学した廉太郎は第一回留学生の幸田延の帰朝演奏会に感動し、また由比クメらを中心とした新しい唱歌運動のために『花』から始まる組歌『四季』を作曲、その才能を開花させていく。一方で自分の限界を感じ始めていた毅一は静岡の父が倒れたこともあり、志し半ば故郷に帰っていった。ユキもまた廉太郎の才能に自信を失い、その反動で一層彼に惹かれ始めていくが、幸田延の推薦もあり廉太郎より先に第二回留学生に選ばれた。明治三四年、遅れて廉太郎もドイ...
札幌で医大を目指す予備校生洸治は、先日海岸で不良たちに乱暴されそうになっているところを助けた女性マリ子と偶然再会。どこか影のあるマリ子に惹かれていく洸治。だが彼女は彫刻家桑山のモデルをしており、身の回りの世話までしているという。ある日、洸治はマリ子から、典子という親友の行方を探してほしいと頼まれた。小樽を訪れ消息を追った洸治は、次第に典子のすさんだ生活を知る。誰とでも寝る典子、だがそれは優しさだと言う者もいた。札幌に戻った洸治はマリ子に報告するが、もう探さないで欲しいと告げられる…。
ほの暗い北海道の海をバックに描いた、切なく悲しいラブストーリー。監督は「Wの悲劇」「早春物語」の澤井信一郎。主演は「メインテーマ」「キャバレー」で注目を浴びた野村宏伸。