東北の多古多市、名門多古多西校に入学した胡女浩司は、女ばかりの家に育った美少年。本物の男=応援団と思い込んだ彼は、入部するしかないと応援団の部室を訪ねた。だが、中に入るとアイドルポスターや“喧嘩禁止”の張り紙が。ポカンとする浩司に、呑んだくれの顧門、真田が彼らなら酪農センターに居ると教えてくれた。そこでは正装した応援団の面々が真面目に牛を応援していた。一旦は入部を断わられた浩司だったが、美人姉妹がいると分かった途端に許可される。浩司の歓迎と称して仙台のディスコに繰り出す団員等。ゴーグルサングラスの団長、橋薫、スキンヘッドの副団、桂庵、ズングリ型の村田武士、柔道の達人、甲賀勝利、八の字ヒゲで黒メガネのギャンブラー、左京元。ギンギンに踊る彼等を目の当りにして、浩司は今まで抱いていた理想と現実のギャップに落ち込む。ある日、“東北の虎”と呼ばれる蒲生貴明が近...
A man finds a new sense of himself in his old hometown in this drama from Japan. Tetsuro is a businessman from Tokyo who goes back to the coastal town where he grew up for the first time in years when he arrives to attend a memorial ceremony for his late grandmother. While he's back home, Tetsuro happens upon Yuki, who was his girlfriend in high school, and the two meet over co...
森本英介は、五年間も東京で浪人暮しをしており、郷里で病院を経営する父とは、裏口入学のことでモメて以来、音信がない。ある夜、鎌倉で、英介は暴走族のリーダーと喧嘩になり、海に潜って、先に顔を上げた方が敗けという勝負をした。翌日、英介は予備校で有島佳という女の子に声をかけられる。彼女は昨夜の一部始終を見ており、一緒にいた桑田敦夫と、英介の真似をして、心中と間違えられたという。いきなり話しかけられてとまどう英介は、ホテルのボーイをしながら予備校に通っていることを彼女に話す。佳は、この夏、釧路から夏期講習を受けるために上京し、姉悠のところに居候していた。桑田は同じ予備校に通う二浪の男だ。ところで、佳は心中ごっこのとき、死と隣り合わせの瞬間に、このうえもない喜悦を感じたことで英介に興味を持ったのだ。そして、佳と桑田は英介のバイトするホテルで心中未遂を起こしてし...