若手女性監督による映画製作上映集団「桃まつり」が、「涙」をテーマに女性監督たちが手がけた短編作品を上映する「桃まつり presents なみだ」の1本。富士山麓でトレーニングしていたマラソンランナーのリサは、突然後ろから自分を追い抜いて走り去った謎の女の影にとらわれ、心が乱れ始める。そんな時、コーチの澤田の元教え子という瑶子が合宿所にやってくる。澤田と瑶子とのただならぬ関係が、リサの心をさらにかき乱していき……。監督は、東京藝術大学、映画美学校を経て大工原正樹監督作「姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う」(2010)などに携わってきた渡辺あい。計8作品を上映する「桃まつり presents なみだ」の「壱のなみだ」として、「愛のイバラ」「雨の日はしおりちゃん家」と同時上映。
日本三景のひとつに数えられる天橋立があることでも知られる京都宮津市を舞台に、過去の呪縛から逃れようともがく男女の愛を描いたドラマ。主演は、俳優の波岡一喜と2人組バンド「SCARLET DIVA」のボーカル千葉美裸。不倫相手の妻に襲われたことがきっかけでステージに立てなくなり、東京を離れて京都の宮津市にたどり着いたエリカ。酒に溺れる日々を送る彼女は、路上で酔いつぶれていたところを地元の工場で働く青年タイチに助けられ、衝動的に抱き合った2人は同棲生活を始める。武骨で優しいタイチにひかれるエリカだったが、やがてタイチには元妻を自殺で失った過去があり、そのことが彼の心に深い影を落としていることを知る。次第に2人の愛は互いを傷つけあい、破滅的な方向へと向かっていく。監督はこれが長編初作品となる福山功起、脚本は「花と蛇 ZERO」「インターミッション」といっ...
アダルトビデオ界の巨匠代々木忠による原作を、2人の新鋭女性監督の手により映画化し、自分と向き合うことができない現代女性の愛のかたちを描いたオムニバス。原作は、代々木がAVの撮影現場で出会った女性たちの愛や性にまつわる悩みを知り、恋愛ができない男女が増える現代社会を独自の視点でつづった「つながる セックスが愛に変わるために」。女優の中原翔子が早川ナオミ名義で映画初プロデュースを務め、渡辺あい、深井朝子という2人の若手女性監督が、「感電」(主演:長谷川るみ)、「おはよう、マコちゃん」(主演:広澤草)、「LOVE REVOLUTIONS」(主演:加藤夏希)という計3話のエピソードに仕立て上げた。
劇場公開、2012年3月17日。グラビアアイドルとして活躍していた矢吹春奈が阿部真里と改名し、本格女優として主演を務めたカンフーアクション。監督は、中田圭。美麗(阿部真里)と同棲する恋人剛(舩木壱輝)は、毎日を無駄に過ごしていた。かつて2人は、ともに武闘を目指す師弟であったが、いつしか剛はカンフーを捨てて、自堕落な生活を送るようになっていた。美麗はスナックで働き、そんな剛を養いながらも、歯がゆい思いを感じていた。そんなある日、剛のかつてのライバルで、恋敵でもあった田中純(秋山真太郎)が、2人の前に現れる。美麗は、剛と純の間で気持ちを揺るがされる。純はかつての決着をつけようと、剛を盛んに挑発して誘い出す。しかし、剛がカンフーを捨てたのにはある理由があった。