アリアことみちるは、明るく元気な女の子。ある日、お客さんの青年の十吾に、振られた恋人と見間違われてしまう。そして、何故か十吾は、お店で働き始めるのだった。みちるにとっては、いい迷惑だった。SMプレイの注文が多いマユ、痴漢電車プレイが得意なやや、看護婦プレイがお似合いな千草たちが賑やかに働く中で、十吾は実はサックスプレイヤーを目指しており、密かに練習に励んでいるのだった。でも何か物足りなさを感じる十吾。また、みちるはいつまでも振られた恋人の代わりにしか自分を見ていない十吾が好きになれない。だが、猥雑さの中で活き活きと生きるみちると猥雑さの中で何かを見つけ出す十吾は、いつかしら愛し合うよになるのだった...。
若手女性監督による映画製作上映集団「桃まつり」が、「涙」をテーマに女性監督たちが手がけた短編作品を上映する「桃まつり presents なみだ」の1本。富士山麓でトレーニングしていたマラソンランナーのリサは、突然後ろから自分を追い抜いて走り去った謎の女の影にとらわれ、心が乱れ始める。そんな時、コーチの澤田の元教え子という瑶子が合宿所にやってくる。澤田と瑶子とのただならぬ関係が、リサの心をさらにかき乱していき……。監督は、東京藝術大学、映画美学校を経て大工原正樹監督作「姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う」(2010)などに携わってきた渡辺あい。計8作品を上映する「桃まつり presents なみだ」の「壱のなみだ」として、「愛のイバラ」「雨の日はしおりちゃん家」と同時上映。