正月の吉原。花魁道中を見物に出かけた岡っ引きたちが忠相(東山紀之)を見かけ、噂に。その後、連続人斬り事件が発生するが、目撃者から忠相が下手人と名指しされる。一方、忠相に瓜二つの浪人月嶋左内(東山紀之)は吉原の妓楼で用心棒をしている。労咳におかされている左内の身を心配する櫻木太夫(本仮屋ユイカ)は、人斬りは左内の仕業だと見抜いていた。櫻木太夫の仇を左内が討とうとしてくれているのだ。その頃、老中の松平左近将監(田村亮)は北町奉行の伊生(高橋光臣)に人斬り事件の下手人探しを命じていた。一連の殺しは松平家への恨みが原因であり、家老の黒崎監物(板尾創路)が次に狙われるという。やがて左内が黒崎を襲撃。そこへ忠相があらわれ、左内と一騎討ちになるが。
ある夜、土屋徹生(柄本佑)がふと目覚めると、そこは会社の会議室だった。
いつものように家に帰ると、妻の千佳(鈴木杏)が言葉を失いおびえているようで、様子がおかしい。
そこへ1歳だったはずの息子が起きてくるが、どう見ても4歳にはなっている。
やがてひとりの役人が訪ねて来てこう言った――「あなたは亡くなったんです、3年前に」。
テレビやネットには、死んだはずの人間が世界中でよみがえっているというニュースがあふれていた。
だが徹生には死の記憶がない。会社の屋上から転落したというが、事故自殺、どちらも身に覚えがなく釈然としなかった。
もしや――生前、何かにつけてつきまとって来たあの男佐伯(阿部サダヲ)に殺されたのではないだろうか?
徹生の会社の警備員をしていた佐伯は、格差と孤独への恨みを徹生にぶつけ、嫌がらせを繰り返していた。
深まる謎を前に、答えを追い...
1987年(昭和62年)7月17日。昭和を代表するスーパースター石原裕次郎がこの世を去った。そして、2021年1月にはみずから設立し、映画やテレビの世界に新風を巻き起こした石原プロモーションが58年の幕を閉じる。
彼の没後、その石原プロモーションを支え、石原裕次郎という存在を守り続けたのは、妻の石原まき子である。映画界のトップ女優北原三枝を辞め、夫の夢を支えるため“裕さんの女房”となった石原まき子。破天荒でやんちゃな石原裕次郎の妻でしか知ることのできない夫の素顔に触れ、無二の理解者として、夫に夢を追い続けさせ、“スーパースター石原裕次郎”として輝かせ続けることが自分の役割だと腹をくくった女房石原まき子。
彼女だけが知っている、石原裕次郎の素顔と、秘められた夫婦の生きざま。そして、今でも“裕さんの女房”であり続ける女の愛の物語を描く。