華やかな伝統に培われた華道の世界に起こったひとつの事件をきっかけに、そこに渦巻く業と欲、女の性など縦横無尽に入り組んだ様々な人間模様が晩秋の京都を舞台に繰り広げられていく。華子、月子、雪子はそれぞれ母親が違う三人姉妹。500年の伝統を誇る華道、御宮流家元の血をひく華子は先代の他界と同時に新家元を名乗るが、そのとたん毒物により失明の危機にさらされる。将来を案じた華子は、先代の助言から三女の雪子に副家元を命じるが、それからというもの月子や雪子のまわりで、奇妙な事件が次々と起こる。【以上、亀和田俊明著「うわさの三人姉妹物語」(1989年、TBSブリタニカ刊)より引用】「大原麗子、古手川祐子、真野あずさが京都の華道界を舞台に女の意地をぶつけ合う華麗なドラマ。顔ぶれといい、衣装といい正月にふさわしい見ものといえよう。脚本早坂暁、プロデューサー、演出竜司政...
京都の路上で女性を狙った猟奇的連続殺人事件が発生する。それは、絞殺したのちに被害女性のハイヒールを右手首に括りつけるという奇異な手口で、立て続けに3人の犠牲者が出ていた。第3の殺害現場近くで、偶然、逃走する犯人を目撃し、遺体の第一発見者となった盆六(橋爪功)は、現場に駆けつけた京都府警嘱託プロファイラーの朝生斗馬子(萬田久子)とアシスタントでフリーライターの岳見笙子(遊井亮子)に遭遇する。斗馬子は、アメリカの大学でプロファイリングを学び、FBIにも所属していたバリバリのプロファイラーだった。京都府警の捜査本部で再会した盆六と斗馬子。ヘンテコな方言をはじめ、盆六の言動が癇に障る斗馬子は、野呂盆六を「ぼろのんろく」と呼ぶなど、不快感を露わにする。これには盆六も、なにかと斗馬子に突っかかり、ますます彼女の機嫌を損ねるのだった。そんななか、斗馬子は連続絞殺魔...
間国宝級との誉れ高い京友禅作家の工藤弘輝(清水綋治)が作品展のパーティーでワインを飲み、死亡する。ワインにはトリカブトの毒が混入されていた。現場で同じワインを飲んだのは、夫人の工藤美和(多岐川裕美)をはじめ、気鋭の友禅作家、坪井正伸(鷲生功)、工藤の秘書の中野千明(井上和香)、そして、工藤とは高校時代からの友人で、国会議員の八木沢一栄(浜田晃)の4人。美和夫人の容態は深刻だったが、他の3人は幸い軽症だった。
京都府警の音川音次郎(藤田まこと)は、生き残った4人の中に犯行に及んだ人物がいるのではないかとにらむ。そして坪井、千明はもちろん、国会議員の八木沢や面会謝絶の解けた美和にも話を聞く。これが八木沢の逆鱗に触れた。元警察官僚の八木沢は捜査に圧力をかけ、音川は一週間の謹慎処分にされてしまう。。。
10年前の強盗殺人犯が、“宝石だらけの遺体”となって見つかった…!
事件の鍵を握るのは――“記憶”!
大岩と“警視庁一の記憶力”を誇るクールビューティーな女刑事が、
複雑に絡み合う過去と現在の事件の謎に挑む!
“過去”を忘れて華やかに生まれ変わった目撃者の妻が抱える秘密とは…!
昭和50年秋。
秋子(清水由紀)は結婚式を明日に控え、夫になる正明(中丸雄一)の手を借り引っ越しを終えようとしていた。そこへ、死んだ筈の秋子の母伸江(萬田久子)が突然現れた。秋子から両親は亡くなったと聞いていた正明は、状況が飲み込めない。実は、伸江は夫と死別後、妻子ある男性と駆け落ちしてしまい、それ以来母と娘の交流は無く、秋子は「母は死んだ」と嘘をついていたのだ。
一方、正明の母フミ子(竹下景子)は、夫と死別してから給食のオバサンや居酒屋の皿洗いなど昼夜働きながら、女手ひとつで正明を育てあげた。真面目で堅実で働き者のフミ子は、正明の自慢の母であった。秋子は、フミ子とは生き方が違いすぎる伸江を恥じ、本当のことを話しそびれていたのだ。しかし、娘の結婚を知った伸江は悪びれる様子も無く、結婚式に出席するつもりでいる様子だった。状況を把握した正明は夕...