事件の報告を受けた検事霞夕子(沢口靖子)は、家族との約束を返上して現場にかけつける。被害者黒田光彦(高濱正朋)の死体には心臓と腹部に刺し傷があり、ナイフが刺さったまま。その後の調べで、心臓と腹部を刺したナイフが同一のものではないことが発覚した。しかも腹部の傷は死後つけられたものだとわかる。夕子は黒田についてさらに調べを続ける。黒田は二年前、バイクひき逃げ事故を起こし8歳の女の子の命を奪った。黒田は脱法ハーブを使用していた疑いもあったが、服役後、被害者の遺族たちが住む場所からほど近いアパートに再び戻って生活していたのだった。夕子と桜木(西村和彦)は事故で命を落とした少女の母親、三吉和佳子(須藤理彩)に会いに行く。三吉夫婦の家には、黒田は一回も謝りに来ることはなかったという。そんなとき、黒田の向かいの家に住む占部警部(神保悟志)の甥、勝男(藤山扇治郎...
演出家の楠田泰之と脚本家の吉本昌弘による原作をもとに、吉本が脚本を書き楠田がメガホンをとったサスペンス作品。PART1と2はテレビドラマとして放送され、完結編となるPART3として劇場公開された。
婚約中と木田信一と江川真理は、婚前旅行で南の島を訪れロマンティックな夜を過ごすが、翌朝、信一が忽然と姿を消してしまう。真理は偶然再会した同級生の沢本優と信一を捜すが、信一にかけられた多額の保険金の受取人が真理だったことから、二人は警察に保険金殺人の容疑をかけられてしまう。信一にそっくりな吉田茂と、その婚約者である永井あゆみの存在にたどり着いた真理は、今回の事件には「パテオの赤いバラ」と呼ばれる秘宝が関係していることを知る。
2012年春季 テレビ朝日 日剧SP
婚約者が殺害されるという悪夢から5年、久しぶりに現場に復帰した京都府警捜査一課の山名省吾(椎名桔平)は、ある殺人事件で所轄の伊佐山毅臣(寺島進)と捜査を共にする。伊佐山の強引な捜査方法は山名の危惧感を誘うが、当の伊佐山はまるで気に留めることなく、いつも通りの取り調べで容疑者から自白を引き出すことに成功。手柄を我がものにし上機嫌の伊佐山は、山名に対し刑事の勘が鈍っていると揶揄するような態度をとる。その伊佐山が山名と別れた直後、大型トラックと衝突し、あっけなく事故死を遂げる。
山名は、伊佐山最後の事件容疑者を担当検事谷沢憲一(渡辺いっけい)に送検する。伊佐山の死に対し、「殉職なら特進もあったのに事故じゃね」という谷沢の冷めた言葉の響きに、ざらついた気持ちになる山名。
その晩、自宅に戻った山名に驚愕の報せが飛び込んで...