昭和二十年の日本。広島に原爆が落とされ、ソ連は宣戦を布告した。首相官邸での閣議は、陸軍は本土決戦を主張、首相はその無謀さを説いて陸相と激しく対立した。連合軍からは八月十五日の正午までに“ポツタム宣言受諾”の回答がなければ、機動部隊の本土攻撃を通告してきていた。その頃、近衛連隊の加賀少佐、川崎大尉、事務局の小島少佐等血気にはやる将校達は陸相に“蹶起案”を示して、不穏な気配をみせていた。万策つきた首相は、宮中に参内して御前会議の開催を上奏した。御前会議は十四日の午後一時ということに決められた。しかし、抗戦派将校の往来が活溌になっているところから、会議を妨害される恐れありとして、秘書官の中島は、小宮侍従をたずねて、御前会議の時刻を繰上げるよう要請した。御前会議は十時に繰上げられた。吹上御苑での会議室では、天皇の御名のもと、ついに無条件降伏受諾の聖断が下った...
ヴィナス化粧品本舗に勤める万年太郎が、九州支社から東京本社へ転勤して来た。後輩の増田と、若子が東京駅に出迎えた。若子は社内一の美人である。その彼女が、たまたま寄ったとんかつ屋“風流”で、宣伝課長の村田にからまれながらこれを撃退した太郎を見、太郎が好きになった。村田は若子に色目をつかう中でも、最も執拗な自信家だったのだ。この喧嘩の噂は、たちまち会社全体に拡がった。太郎の評判は極悪人のようなものだ。若子は怒って、太郎を自分の家に下宿させることにした。九州から金魚という芸者が太郎を追って上京した。彼女は村田の計略にひっかかり、社長室で太郎への恋慕をご披露してしまった。太郎は社長からどなられ、若子を怒らせた。くさった彼は“風流”で酩酊した。と、“風流”の一人娘多美子が太郎にマイり、下宿先までついて来て、接吻を送る始末である。しかし、太郎は人気モデルのミスチ...
昭和六年。満州事変勃発以来、軍閥は次第に勢力を強め、政治の実権を握っていった。しかし政界、財界には醜悪な疑獄事件が相ついで起り、世相は混乱していた。祖国の将来を憂える、安東大尉以下青年将校達は、指導者矢崎大将を中心に一挙革新の機を伺っていた。これを察知した、永井軍務局長等反対派は、矢崎大将を罷免し、同時に大将の崇拝者、相川中佐をも追いやろうとしたが、却って相川派のために、永井は暗殺された。革新派、指揮官の立場にある安東は、自分達の行動が、事実上天皇の軍隊と対決しなければならないことを憂い、そのために部下を不名誉な叛乱軍の名の下にさらさねばならぬことを恐れて断行に苦しんだ。しかし、そんなこととは知らぬ青年将校達は、安東の柔弱さをなじるのだった。そんな時、部下の塚本一等兵が、家族の貧苦を知り、いたたまれずに脱走し、数日後親子心中を計った。この事件を知った...
『キイハンター』 (KEYHUNTER ) は、日本のテレビドラマ。
国際犯罪者の天国スパイの甘い猟場ともいわれる大都会東京に架空の国際警察特別室を設定して、室長の村岡だけが知っている6人の冒険者キイハンターが平和をおびやかす組織陰謀悪と戦う活躍を描き、どんでん返しを含むストーリーや絶妙のチームワークと、千葉真一のアクションスタントで大ヒットした東映アクションドラマの代表作である。制作はTBS東映。
1968年4月6日から1973年4月7日の毎週土曜日21:00 - 21:56に放送され、全262話で最盛期には視聴率30%を越えていた。
レギュラー出演者
キイハンター
黒木鉄也 - 丹波哲郎
元国際警察外事局諜報部員。国際警察特別室特殊スタッフという肩書きは村岡以外の国際警察員は誰も知らない[11]。村岡の元同僚だったが、人間味のない組織...