菅原文太が演じるゴロ政と川地民夫が演じる不死身の勝の「まむしの兄弟」がコンビを組んで暴れまくるアクションコメディシリーズ第6作。ゴロ政は勝をはねた神洋交易の社長令嬢をゆすろうとゴルフ場で脅迫する。丁度、社長の李はボールにつめた麻薬を安武組の安武と取引中であった。李は慰謝料として小切手をゴロ政たちに渡すが、勝が中身を知らずボールを持ち帰ったため、用心棒の広津に襲われる。松方弘樹が腹に一物ある用心棒広津を熱演。
東京深川、東雲一家の賭場で行われた矢倉清吉と山根勇三の本引き勝負は、息ずまるような熱戦の末、勇三に軍配があがった。長い旅の修業から帰った清吉が、勇三のイカサマを見破りながらも勝をゆずったのは、世話になった東雲一家の金看板に傷をつけまいとする配慮と、賭場をしきる代貸駒井平蔵への友情からであった。渡世内では清吉と並び称される名勝負師勇三が東雲一家の分家筋である浜田一家親分浜田徳次郎の弟源七と組んでイカサマをしたのには理由があった。三年前、イカサマ師を斬った勇三が、その男の女房お桂を案じ、捜した結果、今、お桂は金一を里親に預け州崎遊廓で女郎をしていることがわかり、その身受金をつくるためであった。そんな時、東雲一家二代目関弥九郎は、平蔵に跡目をまかせ二百人の子分を率いて中国大陸へと渡っていった。関東一円に知られていた東雲一家の八幡の賭場の権利を是が非でも手に...
延宝八年、春。四代将軍家綱は、体が弱く世継ぎもいなかった。江戸幕府の大老酒井雅楽頭忠清は、時期将軍候補として家綱の次弟綱重を擁立。大半の賛同は得たものの、尾張当主徳川光友だけは異を唱える。将軍位継承の権利は御三家にもあるというのがその理由だった。家綱に変わって独裁政治を敷く酒井には反感を持つ者も多い。三代将軍家光の血を引く館林当主綱吉もそのひとり。そんな中、堀田備中守正俊に綱重出迎えの大命が下った。だが江戸への帰還中、綱重は何者かに殺されてしまう。そこで先代家光の側室桂昌院は実子の綱吉を五代将軍にと願うが、酒井は強硬に異議を唱える。桂昌院は酒井とは最早戦うしかないと決心し、堀田に助力を求めた。だが家綱は死に、時期将軍には甲府綱豊にと遺言を残す。その報せを聞いた桂昌院は、酒井の謀略だと確信していた。そして老中稲葉美濃守の手元へ家綱直筆の...